◆腰から足先のシビレや痛みで歩行困難な男性の改善例
【写真1】姿斉・斉動前 → 【写真2】姿斉・斉動後
2012年3月初旬、65歳の男性が相談にこられました。
「左でん部から左足裏にかけて激痛とシビレがあり、同じ姿勢で寝ることやトイレに行くことも一苦労な状態が3日ほど続いている」とのことです。また、「ここ一年ほど腰痛はあったが、だましだまし生活をしていた。ところが、日ごろの腰痛は運動不足だろうと見当をつけて久しぶりに2時間ほど散歩したところ、腰痛がひどくなった」ともおっしゃいます。
姿勢分析では、立位では左でん部の痛みからのがれるように右足に体重をのせ、体をくの字に曲げ、壁に手を添えて立つのがやっとの状態でした。【写真1】
そこで、ご本人が「一番楽な姿勢だ」という椅子に座っていただき、痛みのない動きを探してみると、腰を丸める動き(骨盤の後屈を中心とした動き)だけはなんとかできました。が、それ以外の動きは、痛みやシビレが増すために動けませんでした。
このような時は、あわてずさわがず「できる動きだけをしっかりと行っていれば大丈夫」であることをお伝えし、三日後に再度お会いすることにいたしました。
さて、三日後にお会いすると、前回よりもずいぶんと動けるようになっており、「痛みも軽減した」とのことでした。そこで、追加の斉動*1をアウェイク*2し、2度目の終了といたしました。
その後はすべてご本人にお任せしていましたら、約3週間後、箱に入った沢山の果物をたずさえて、改善された様子を見せにきてくださいました。【写真2】
そこには、数歩歩いては激痛で顔をゆがませていた初回の姿はなく、教室内をくるくると歩きながら「おかげさまで腰や脚の痛み・シビレもほとんど消えました」と、はつらつとして若返った姿をご披露してくださいました。
めでたし、めでたし。
*1 斉動(せいどう)
本人固有の姿勢のみだれを斉える動き(動作)
*2 アウェイク(AWAKE)
目覚める・気づいてもらうの意味
引用:会報「SHIZENなSHISEI」2012年4月
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