Ｑ

「自然を観じる、自分を感じる」とは、どのような意味なのですか。

Ａ

ちょうど今日は冬至ですから、これで一例お話しましょう。
冬至とは１年３６５日の気候の移り変わりを、やく十五日ごとに区切って２４の基準日をもうけた中のひとつにあたります。
現在では毎年十二月のこの日を冬至として表記していますが、本来であれば自然暦・十一月（子月）の中気ということになります。
ご承知のように冬至は一年で一番昼が短く夜が長い日であり、これを境に夏至にむかって日々昼が長くなっていきます。ですから、いわば日照時間の極ということになります。その対極に位置するのが夏至ですね。
冬至と夏至との境には春分や秋分があります。この日は昼夜等分です。
このように一年間の日照時間の推移は、二つの極と二つの中間点をぐるぐると回り続けているわけですね。一年間の温度や湿度の移り変わりもこれとほぼ同じような波形をみせて流れていきます。
私たちのカラダも、もちろんこのような自然律の影響をうけてリズムを刻んでいます。
日照時間が短ければ睡眠を多く必要としますし、寒くなれば熱を必要とし、乾燥すれば保水機能を高めようとします。このように私たちは常に自然の影響を受け続け、暮らしているわけですから、自然の律動を無視したり敵に回したりしなければ、よほどのことがない限り健やかに暮らせるような仕組みであるのです。
ですから、常日頃から自然の律動をよく観じてください、そしてそこから本来あるべき自分を感じ取ってくださいとお話しさせていただいているわけです。